新卒の応募が減少、正社員率は下がり、外部スタッフは増加の傾向
継続質問として続けている会員社のスタッフの内訳で、今回は2022年度、2023年度を続けて回答した「連続回答社」の中で、総売上が100億円未満だった社の推移を右記にグラフ化しました。これによるとスタッフの総合計数は101.1人から109.8人と増えていますが、その内訳比率は、正社員率が60.8%から54.6%に減り、外部スタッフ率が26.5%から32.3%へと大幅に上昇しているのがわかります。
これは、働き方改革によりスタッフ数を増やさざるを得ない製作会社が、できるだけ正社員は抑えつつ外部化し、固定費を増やさないよう必死に努力をしている表れとも見てとれます。しかし同時に、費用も増え営業利益の圧迫にもつながる要因となっていることも懸念されます。
また、採用関係について自由回答を求めたところ、各社ともに人材確保に苦労しているという声が多く寄せられました。

まず、募集の段階から「募集しても集まらない」「男性スタッフの応募がない」といった声が複数あがりました。今回の調査では、各社に今年と昨年の新卒者の応募状況について具体的な数字を聞き、その平均値を総売上額ごとに集計したところ、売上の多寡に関係なく応募数の大幅な減少が見られました。一方で採用者数には変化がないことから、少ない応募者の中から若手社員はしっかり確保しようとしている様子がうかがえます。
総売上別にみた新卒者採用人数の平均値
